競馬マイノリティ

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2歳G1と海外競馬

中日新聞杯

開幕週の中京競馬場芝コースは全10レースが行われた。
芝も路盤も良好な馬場状態、外からの差しも決まりやすく2勝クラスで33秒台の上がりも計測されたように速い末脚が使える馬が力を発揮しやすい。
全体的な傾向としては3着内へ好走した30頭中、1~4枠が10頭、5~8枠が20頭と外枠が優勢。
馬番1~5へ限定すると6頭しか好走おらず、馬番14~18では8頭が好走し、内2頭は二桁人気で激走したことからも外枠が有利になりやすい傾向が強い。
血統的な傾向では3着内へ好走した30頭中、父サンデー系が6頭と大不振な点にも注目だ。

カペラステークス

JRAで唯一のダート1200m重賞。そしてスタート部分が芝でトップスピードに乗りやすく、最初の3コーナーまで約500mほど下り坂なため強制的に加速し続ける。
タイトなコーナーを曲がって迎える最後の直線は約300mと短く、ゴール前にも急坂が待ち受けるため基本的には先行馬が有利になりやすいコース形態。
開幕週のダートコースは雨の影響が残って稍重スタート、脚抜きが良く走りやすい馬場状態なのもあってか先行馬や内枠の馬が有利になりやすい傾向。
今週末も週中の雨の影響が残りそうで馬場状態は稍重~重が想定され、先週に近い馬場状態であれば先行馬が止まらないタイムトライアル的なレースになる可能性も考えたい。

血統的には2013年7人気,17年8人気2着激走のスノードラゴンは芝1200mG1馬、18年11人気2着サイタスリーレッド,19年7人気3着シュウジの父は芝スプリントG1馬を複数頭輩出したフジキセキの系統で短距離指向の強い種牡馬
東京ダート1600m重賞も芝スタートで芝マイル実績馬が走りやすいことからも構造としてはかなり似ているため、芝スプリント実績馬は特に注目だ。

阪神ジュベナイルフィリーズ

Bコースへ替わって2週目、昨年と比べて4週多く使い込まれ直線内ラチ沿いは3頭分ほど芝の塊が飛ぶのが目立つくらい傷みが進んでいる。
体力が完成しきっていない2歳馬にとっては稍タフなコンディションではあるが、雨の影響を受けなければ内回りコースでも33秒台の速い上がりが使える馬場状態。
先週に引き続き内目を立ち回る先行馬にとっては稍タフな馬場で、外枠の馬や後方から競馬をする差し,追い込み馬が有利になりやすい。
先週行われた芝外回りコース全5レースで3着内へ好走した15頭中8頭は父か母父がディープインパクト種牡馬だったことからも溜めて末脚を活かすような馬は今の馬場へフィットする。

香港国際競走

香港を舞台に1年を締めくくる海外競馬。コース形状的には欧州とは違い、日本のように人工的に作られた路盤で平坦な小回りコースゆえ京都芝内回りコースに札幌芝コースをブレンドしたようなイメージが近い。
これまでに数々のドラマティックな勝利があったようにここで狙い目になる日本馬はG1を勝ちきれないような馬である。
キャリア50戦目にしてG1初制覇を成し遂げたステイゴールドルーラーシップは国内G1では善戦止まり、どちらもノーザンテーストの血を引く馬だった。
ハイレベルな香港スプリントを連覇したロードカナロアや香港G1を3勝したモーリス安田記念の勝利実績があり、2007年勝ち馬ブリッシュラックは香港からの遠征馬だったように適正面での相性が良いレース。
最近でも、2018年宝塚記念10人気2着激走のワーザーも香港からの遠征馬で17年勝ち馬サトノクラウンや19年勝ち馬リスグラシューも香港で好走したように海外競馬への適正を計る国内レースとして非常に優秀だ。