クイーンカップ
先週行われた芝での全11レースで3着内へ好走した33頭中21頭が5~8枠と外枠が優勢も5人気以下で3着内へ好走できた馬はたったの6頭。
路盤の状態も良好で上位人気馬が実力を遺憾なく発揮しやすい馬場コンディションと言えます。
しかし今週は週中に降雪があり、金曜日は好天に恵まれたものの気温が低い冬季らしく乾くまでには少々時間を要しそう。
日本一水捌けが良い路盤の東京競馬場芝コースは馬場の中央から内外ラチへ向かって蒲鉾形のように緩やかな傾斜があるため中央部の水捌けが良い。
コース全面を使って行うAコース時は中央部を走る確率が高くなる中~外枠が優位になりやすいが、1回開催で使用するDコースは内ラチが馬場中央に近い位置に設置されるコース設定なため必然的に内枠が有利になりやすい。
Cコースで行われる日本ダービーやジャパンカップが道悪で行われるときに「雨上がりは内から乾く」と耳にするのは前述のような構造になっているためなので当日の馬場状態に要注目。
レース傾向としては前走1600mのレースへ出走していた馬が好調、特にマイル重賞の流れを経験している馬が優勢だ。
前走 | 成績 |
---|---|
1600m | 7,9,10,86 |
阪神JF | 3,3,2,13 |
フェアリーS | 2,2,3,16 |
1400m | 0,1,0,12 |
1800m | 0,0,1,9 |
2000m | 3,0,0,5 |
京都記念
京都競馬場改修工事に伴って昨年に引き続き阪神内回り芝2200mでの施行。
開幕週の馬場状態は昨年末の3ヶ月に渡るロングラン開催の影響が残りJRAの馬場概要によると、
>昨年の第6回阪神競馬終了後、特に傷みの激しかった内回り3コーナー、4コーナーから正面直線中程にかけて約4,200平方メートルの芝張替を行い、併せてコース内側に洋芝の追加播種を実施しました。その後、1月中旬より約2週間保温シートで養生しましたが、厳冬期のため洋芝の生育は鈍く、一部不揃いな箇所も見られます。また、芝張替を行っていない箇所においてはベースとなる野芝が休眠期に入っているため、昨年末までの競馬による傷みが残ったままの状態です。
とのこと。それを踏まえた上での狙いとしては馬場状態が比較的良い内ラチ沿いを立ち回れそうな先行馬や内枠馬に注目してみたい。
近年は京都の代替開催の影響もあるためか、開幕週から開催終盤まで時計も出やすい軽い馬場コンディションを維持する傾向にあるが、日曜は雨の予報もあり雨量次第ではタフなレースにもなりそう。
近10年に道悪で行われた阪神内回り2000m以上G1,2の傾向では、父も母父も日本の主流血統であるサンデー系ではない馬や父サンデー系の牝馬が好調。
レース傾向としては近10年で前走香港ヴァーズ(芝2400m)へ出走していた馬は3頭出走して3頭とも連対(2,1,0,0)している点からも香港に向いた適正を持った馬にも注目したい。
当レースと同舞台の宝塚記念では、2018年に香港遠征馬ワーザーが10人気2着と激走。同馬も香港で芝2400mのG1勝利実績があった。
共同通信杯
現在の東京競馬場芝コースの傾向は前述のクイーンCで記載した通り。
芝1800mで使用するコースのスタート部分は、1~2コーナー間のポケットから2コーナーへ向かって約160m斜めに横切るような形で入り向正面直線へと合流するため、内枠のテンの遅い先行馬や後方からレースを進めたい馬が外枠の馬に被されるとコーナーとの角度で窮屈になりやすい。
比較的に外枠のほうがスムーズに競馬をしやすいが、日曜は雨の予報もあり当日の雨量次第では水捌けの良い馬場中央部を立ち回れる内枠馬が有利になる可能性に注意したい。
レース傾向としては、近10年で道悪で行われた2016,20年の勝ち馬はどちらも北海道でデビューした馬で時計のかかる洋芝での道悪を経験していた。
両馬は欧州の名血サドラーズウェルズの血を引いており、タフなレースに向く血統的な裏付けもあった。