競馬マイノリティ

競馬に学び、競馬を楽しむ。

札幌2歳S/小倉2歳S/新潟記念

※昨年の記事はこちらからもご覧いただけます。
chichicastenango.hatenablog.com

札幌2歳ステークス

  • 先週の傾向

今年の開催最終週を迎える札幌競馬場芝コースは6週使い込まれたことで芝の傷みも進み、時計のかかるタフな路盤へと推移。
先週行われた芝での全14レースで1枠馬から勝ち馬が出なかったように内ラチ沿いを立ち回る馬が不利になりやすい馬場コンディション。
加えて先週土曜は向こう正面では強い向かい風を受けることでペースが落ち着きやすく、直線では強い追い風を受ける風向きだったこともあり3コーナーから捲った馬が恵まれやすく、内ラチ沿いを走った馬たちが馬場の悪い部分を通らざるを得ない物理的な不利が発生していた。
日曜は前日ほど強い風が吹いておらず、前日の傾向を鵜呑みにした騎手たち意識変化によって直線では馬群が外へ広がったため内枠馬が不利になりづらい状況も見られていたことから今週も騎手が選択する進路に注目しておきたい。
特にスタート後ホームストレッチを走ることになる芝1800~2000mでは馬場の悪い部分を走らざるを得ない内枠馬が物理的な不利を受けるため、外枠から先行できる馬が特に有利になりやすい状況が見られている。

  1. 先週札幌芝枠別成績
  2. 先週札幌芝脚質別成績
  3. 先週札幌芝1800~2000m枠別成績
  4. 先週札幌芝1800~2000m脚質別成績
  • 近10年の札幌芝5~8日間傾向

札幌はコーナーの半径も緩く、起伏もないため道中での減速要素が少ない平坦な競馬場となっており、コースロスを最小限で済ませやすい内枠馬が有利になりやすいコース構造だが、開催終盤にもなると内ラチ沿いの芝の傷みが進むことにより内枠であるメリットが少なくなる。
しかし、先行馬や道中から動いて行ける機動力があるタイプの馬が適正面で有利になりやすいことには変わりなく、当レースが行わる芝1800mコースの2歳限定戦においては大外枠へ入った先行馬や道中から動いていけるだけの機動力があるタイプの馬が有利になりやすい傾向が見られている。
※Cコース馬場傾向に関してましては下記記事の札幌記念項も併せてお読みいただけますと幸いです。
chichicastenango.hatenablog.com

  1. 近10年札幌芝,Cコース5~8日間枠別成績
  2. 近10年札幌芝,Cコース5~8日間脚質別成績
  3. 近10年札幌芝,2歳限定戦,Cコース5~8日間枠別成績
  4. 近10年札幌芝,2歳限定戦,Cコース5~8日間脚質別成績
  5. 近10年札幌芝1800m,Cコース5~8日間枠別成績
  6. 近10年札幌芝1800m,Cコース5~8日間脚質別成績
  7. 近10年札幌芝1800m,2歳限定戦,Cコース5~8日間枠別成績
  8. 近10年札幌芝1800m,2歳限定戦,Cコース5~8日間脚質別成績
  • 近10年のレース傾向

当レースの傾向としてデビューしてまもない成長過程にある馬同士でのレースとなることから、前走までにレースで経験したことが結果に反映されやすいことが特徴。
札幌競馬場はJRA全場で北海道開催2場でのみ生育されているオール洋芝コース、加えて開催最終週の使い込まれた馬場であることから体力が完成し切っていない成長過程にある2歳馬にとってはタフで過酷な条件となりやすい。
このことからJRAよりも早い時期からレース経験を積んでいる北海道競馬所属馬や前走で札幌よりも起伏が多いタフな函館開催を経験している馬は有利。
前走から出走間隔を長く空けることができた馬も心身共にフレッシュな状態でレースへ臨めることから好走傾向にあり、特に出走頭数も揃いやすく素質馬の出走率も高い東京開催を勝ち上がった馬は約2ヶ月以上間隔を取れること含めて人気以上に優秀な成績を収めている。
また近年当レースの象徴的な種牡馬となっているゴールドシップ産駒と相性が良く、好走馬を馬体重別で見ると459kg以下の小柄な馬の活躍が目立っている。
ゴールドシップの父ステイゴールドはキャリア50戦の競走生活の中で馬体重が430kg台を上回ることが一度もなかった小柄な馬であったように現役時に小柄な馬体ながら活躍していた父を持つ種牡馬にも注目しておきたい。
開催最終週に行われる2歳重賞なことから芝の荒れていない部分を立ち回りやすい外枠馬が有利になりやすく、中でも大外7,8枠へ入った馬には特に注目しておきたい。

  • 近10年性別,所属別成績
  • 近10年馬体重別成績
  • 近10年馬体重別成績※牡馬限定
  • 近10年馬体重別成績※牝馬限定
  • 近10年前走競馬場別成績
  • 近10年出走間隔別成績
  • 近10年種牡馬別成績※13年函館開催除く
  • 近10年枠別成績※13年函館開催除く
  • 近10年脚質別成績※13年函館開催除く

小倉2歳ステークス

  • 先週の傾向

こちらも今年の開催最終週を迎える小倉芝コースは先々週からBコースへと替わり、雨の影響を受けたこともあり外枠馬が有利になりやすい馬場コンディション。しかし、馬場が乾いた日曜後半のレースでは内ラチ沿いを立ち回った馬の不利が解消され比較的フラットな馬場へと推移、先週も雨の影響を受けなかったため枠による有利不利は比較的少なかったが、開催後半へ差し掛かり路盤の状態もタフになってきたため道中後方からレースを進めた馬には厳しいスピード持続力が求められやすい状況。
特に芝1200mで行われた全4レースの対馬8頭中6頭が1~3枠へ入った内枠馬であったことに加えて、逃げ馬も4頭中3頭が3着内へ好走しているように道中馬場内側の良い部分をロスなく立ち回った先行馬の活躍が目立った。

  1. 先週小倉芝コース全体枠別成績
  2. 先週小倉芝コース全体脚質別成績
  3. 先週小倉芝1200m枠別成績
  4. 先週小倉芝1200m脚質別成績
  • 近2年小倉夏開催最終日の傾向

京都競馬場改修工事に伴う変則日程のため近2年で小倉芝コースの馬場造りは大きく変化しており、20年以上更新されていなかったアグネスワールドが記録したレコードタイムが塗り替えられるほどの劇的な変化が見られている。
直近2年の小倉夏開催最終日に行われた芝コースの傾向として1枠馬から勝ち馬は出ておらず、対照的に5~8枠へ入った外枠馬が恵まれやすい状況が見られている。
また先週の傾向同様に道中後方からレースを進めた馬には厳しい展開を強いられやすい傾向が見られているが、今週末は台風の影響による天候悪化の予報があることから当日の馬場状況には注意しておきたい。

  1. 近2年小倉夏開催最終日芝コース全体枠別成績
  2. 近2年小倉夏開催最終日芝コース全体脚質別成績
  3. 近2年小倉夏開催最終日芝1200m枠別成績
  4. 近2年小倉夏開催最終日芝1200m脚質別成績
  • 近10年のレース傾向

当レースに限らずデビューしてまもない成長過程にある2歳馬同士での重賞レースでは前走までにレースで経験したことが結果に反映されやすい。
北海道よりも気温が高い九州地方での開催は体力の完成し切っていない馬にとっては過酷、これに輸送による体力の消耗と環境の変化が加わるため前走で関西圏のレースへ出走していた馬は輸送距離も新たな環境への対応も少なく済ませやすい。
同様に前走からの出走間隔が長く取れた馬も心身共にフレッシュな状態でレースへと望みやすく相対的に有利。
レース経験が少ない馬同士ながら競馬へ前向きな気性の馬たちが集う芝スプリント重賞ということもあり、前走で出走頭数12頭以上での道中ペースが流れやすい多頭数レース経験が活きる。
また大幅に馬場造りが変化している近2年の当レース3着内好走馬6頭中5頭が大外7,8枠へ入った馬であったように外枠が有利になりやすい状況が見られている。
そして、先週の傾向とは異なり近10年で逃げた馬の3着内好走は僅かに1頭のみ、対照的に中団~後方からレースを進めた馬が恵まれやすい点には注意したい。

  1. 近10年性別,所属別成績
  2. 近10年前走競馬場別成績
  3. 近10年出走間隔別成績
  4. 近10年前走出走頭数別成績
  5. 近10年枠別成績
  6. 近2年枠別成績
  7. 近10年脚質別成績
  8. 近2年脚質別成績

新潟記念

  • 先週の傾向

夏開催最終週を迎える新潟芝外回りコースはJRAで唯一野芝の生育のみで開催が行われていることもあり、開催後半になるほど内ラチ沿いの芝の傷みが進むことから馬場外側へ進路を求めやすい外枠馬が有利になりやすいトラックバイアスが発生する。
しかし、今年も昨年に引き続き開催前に大幅な芝の張替えが行われたことが馬場内側の状態が極端に悪くなりすぎていないことから最内枠であっても不利を受けづらい状況。
これによって体力が完成している古馬においては特に内枠から先行することによる馬場内側の状態の悪い部分を通らざる得ない物理的な不利に伴った体力の消耗度合いが少ない点に注意しておきたい。

  1. 先週新潟芝1600~2000m(外)枠別成績
  2. 先週新潟芝1600~2000m(外)脚質別成績
  3. 先週新潟芝1600~2000m(外),古馬混合戦枠別成績
  4. 先週新潟芝1600~2000m(外),古馬混合戦脚質別成績
  • 近2年新潟夏開催最終日芝外回りコースの傾向

※下記記事アイビスSD項参照
chichicastenango.hatenablog.com
昨年は福島競馬場震災被害に伴う代替開催が行われたことで夏開催前に大幅な芝張替えが行われたが、今年も昨年と同程度の芝張替えが行われている。
また京都競馬場改修工事に伴って小倉同様に新潟芝コースも馬場造りに変化が生じており、今年の夏開催はレコードタイムが複数更新されていることからも直近2年の新潟夏開催最終日に行われた芝外回りコースの傾向を参考にする。
やはり馬場が荒れた開催最終日ともなると大外8枠馬が圧倒的に優秀な成績を収めており、当レースが行われる芝2000mコースではより顕著な傾向として現れている。
これによって特に逃げ馬は直線での進路選択が難しく、日本で最も長い直線距離を誇る外回りコースが故に道中後方からレースを進めたい馬たちにとって都合の良い目標となってしまいやすいことから苦戦を強いられている。

  1. 近2年新潟夏開催最終日芝1600~2000m(外)枠別成績
  2. 近2年新潟夏開催最終日芝1600~2000m(外)脚質別成績
  3. 近2年新潟夏開催最終日芝2000m(外)枠別成績
  4. 近2年新潟夏開催最終日芝2000m(外)脚質別成績
  • 近10年のレース傾向

当レースの傾向としてサマー2000シリーズ終戦という背景もあることから前走でサマー2000対象レースへ出走していた馬は当レースへの本気度合いが高い。
夏のハンデ重賞ということもあり斤量負けしないだけの馬体を持った500kgを超えるような大型馬も有利になりやすい。
しかし、新潟競馬場は起伏の少ない平坦かつ日本一長い直線距離を有する外回りコースであることからトップスピードへ乗せづらい重いハンデを科せられた馬は自身が残した実績に反して苦戦傾向にある。
長い直線でのスピード比べという点からディープインパクト,キングカメハメハ,ステイゴールドら日本のリーディング上位種牡馬の産駒は適正面で有利になりやすい。
また馬場造りが変化が見られている近2年の当レース3着内好走馬6頭中4頭が大外8枠へ入った馬、6頭中5頭が道中中団~後方から競馬を進めていた馬であったように大外枠,差し・追い込み馬が有利になりやすい状況が見られている。

  1. 近10年性別,所属別,年齢別成績
  2. 近10年前走クラス別成績
  3. 近10年前走レース別成績
  4. 近10年斤量別成績
  5. 近10年馬体重別成績
  6. 近10年種牡馬別成績
  7. 近10年枠別成績
  8. 近2年枠別成績
  9. 近10年脚質別成績
  10. 近2年脚質別成績