競馬マイノリティ

競馬に学び、競馬を楽しむ。

適正は連想ゲームでも導きだせる

ステイヤーズステークス

冬の中山開催開幕週に行われる芝3600mが舞台の名物マラソンレース。
前開催の中山芝は全体的に内枠や内を立ち回った馬が有利になりやすい馬場状態だったが、当レースの傾向としては馬場改修後の2014年以降で外枠が有利になりやすく、主流条件で結果を残した実績馬が目指さないレース条件なためか過去に好走歴のあるリピーターの活躍も目立つ。
3連覇含め4回出走して3勝4連対を果たしたアルバート、3回出走して1着,3着2回のモンドインテロはどちらもダートレースへの出走経験があった。
トップスピードはないがバテずに走り続けられる適正を陣営が見出してダートへ出走させたのであろうと推測する。
血統的にはトニービンの血を引く馬が毎年のように3着内へ好走している点にも注目したい。

※2014年以降枠順成績

1着 2着 3着
1 1 0 1
2 0 1 2
3 1 0 1
4 0 1 1
5 1 1 0
6 1 0 1
7 1 4 1
8 2 0 0
1~4 2 2 5
5~8 5 5 2

チャレンジカップ

今週からBコース替わりとなる阪神競馬場だが、昨年と比べて4週多く使い込んだ馬場は内ラチ沿いの傷みが目立つ。
今開催の芝内回りコース重賞の傾向からも全体的に4コーナー通過時に後方に構えていた差し馬や外枠が優位な傾向。
コース替わりで馬場内側が3mほどカバーされるがラチ沿いの傷みは残りそうで、引き続き先行馬にとってはタフなコンディションになりやすいと想定したい。

レース傾向としては2017年以降芝外回り1800mハンデ戦から芝内回り2000m別定戦へ変更されて近4年の1着馬は1,2人気、3着内へ好走した12頭中11頭は5人気以内と春に行われるG1大阪杯と同舞台の主流コースなだけに紛れも少なく人気サイドの固い決着になりやすい。

チャンピオンズカップ

年2回しか行われない冬のJRAダートG1、2014年から中京競馬場ダート1800mでの施行となった。
15年牝馬が勝利、16年には騙馬、18,19年は3歳馬が勝利するなどダートG1としては意外な勝ち馬が目立つ。これらの馬が強い国やレースといえば身近なところだと香港、凱旋門賞が思い当たる。

香港は競走馬の馬産を行っていないため豪州で生産された馬を輸入、その多くを去勢して競馬を行っている。
豪州で発展するダンチヒフェアリーキングの系統はスピードに富むが筋肉質な馬が多くキャリアを重ねて筋肉量が増え、そのスピードが削がれてしまうことを防ぐために去勢をしホルモンバランスを牝馬に近づけることで能力を維持させることが多い。
日本においてもクロフネに代表されるヴァイスリージェント系やディープインパクトダンチヒ系のハービンジャーの産駒たちも牝馬での活躍馬が多く、G1勝利数自体も牝馬のが多いため彼らはフィリーサイアーであると言える。

凱旋門賞も斤量の恩恵が大きいためか3歳馬や古馬牝馬が有利になりやすいレース。
日本馬で上記どちらにも大きな適正を示したのは自身の初G1勝利が香港だったステイゴールドの系統で2012,13年凱旋門賞2着オルフェーヴル、香港G1を2勝2着1回ウインブライトがいる。
血統的に彼らはノーザンテーストの影響を強く受けている馬で香港G1を2勝したモーリスや香港で初G1勝利を果たしたグローリーヴェイズノーザンテーストの血を引いていた馬たち。
当レースも2018,20年勝ち馬の母は近親にあたるオータムブリーズ牝系でノーザンテーストの血引く馬、19年勝ち馬の母父エルコンドルパサー凱旋門賞2着馬、16年10人気3着激走馬の父アグネスデジタル香港G1勝利実績があった。

二刀流挑戦で注目を集めるであろうソダシだが、ダート実績もあるシラユキヒメの牝系からも初ダートをこなす可能性は大きい。
しかし同馬は桜花賞をレコードで走り抜けた快速馬、そして母ブチコの影響を強く受けておりキャリアを重ねてゲートを嫌がる素振りを見せ始めた。
母は2走続けてゲートを嫌がり負傷して除外になった馬、その2走とも内枠を引いたことによるゲートへの先入れで長く待たされたことが影響した結果だった。
ソダシも母同様にゲートで何があっても全く不思議ではない。
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最後に当レースはコース形状からも内枠が有利になりやすく、近7年で8枠から3着内へ好走した馬がいない点も注目しておきたい。
※2014年以降枠順成績

1着 2着 3着 着外
1 0 2 2 8
2 2 2 1 9
3 1 0 1 12
4 1 0 0 13
5 2 0 1 11
6 1 1 1 11
7 0 2 1 11
8 0 0 0 14
1~4 4 4 4 42
5~8 3 3 3 47