競馬マイノリティ

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開催替わりとトライアルレースの傾向

サウジアラビアロイヤルカップ

G3へ昇格後5年間でマイルG1馬4頭を輩出する超出世レース。当然ながらここへ出走してきた素質馬には安易に逆らえず毎年のように1人気が3着内へ好走し固い決着へと収まっている。
レース傾向としては比較的外枠が優勢、特に雨の影響を受けた途端にその傾向は強まる。
東京競馬場芝コースは馬場の中央から内外ラチへ向かって蒲鉾形のように緩やかな傾斜があるため中央部の水捌けが良く、コース全面を使って行うAコース時は中央部を走る確率が高くなる中~外枠が優位になるからだろう。
しかし、週末の天気が悪くなる可能性は現時点では低く穴党の出番はなさそうだ。
血統的には2017年当レース2着、3歳でマイルCSを制したステルヴィオの全兄弟ステルナティーアと近親に2歳マイルG1制覇、3歳でジャパンCを制したローズキングダムがいる薔薇一族スタニングローズに注目だ。

京都大賞典

京都競馬場改修工事に伴って今年は阪神外回り芝2400mでの施行。
阪神競馬場は今週から年末まで続く例年にない超ロングラン開催、当然ながら馬場管理のプロフェッショナルである造園課の匠の技が光る。
京都の代替開催が行われるようになって近1年(20/11/07以降)の阪神芝外回りコースで行われた重賞全10レースでは特に内枠馬が好成績だ。
先に傷みが進行する馬場内側の整備が長期開催にも耐えうるよう入念に行われているからであろうと推測する。もちろん騎手心理にも反映されているはずだ。

デイリー杯2歳S
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マイルCS
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阪神JF
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朝日杯FS
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チューリップ賞
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毎日杯
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阪神牝馬S
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桜花賞
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アーリントンC※馬番1~7は二桁人気馬
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読売マイラーズC
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毎日王冠

こちらも開幕週に行われる芝重賞だが、近10年で6~8枠が8勝を挙げる外枠優勢が顕著なレース。
その原因となっている最たるところは芝1800mで使用するコースのスタート部分であり、1~2コーナー間のポケットから2コーナーへ向かって約160m斜めに横切るような形で入り向正面直線へと合流するため、内枠のテンの遅い先行馬や後方からレースを進めたい馬が外枠の馬に被されるとコーナーとの角度で窮屈になりやすいためだ。
有力馬では1,2人気が予想されるG1馬ダノンキングリーは枠にパフォーマンスを左右されやすい馬、クラシック路線へ歩み進めたディープインパクト産駒の牡馬ながら450kg前後の小柄な馬体をキープしており直線末脚勝負のキレ味に優れるため内で揉まれる窮屈な競馬になれば力を出せない可能性もあり得る。
2年前に当レースを制したがその時は8枠からのスタート、大外一気の追い込みだった。枠順に注目だ。

※ダノンキングリー内外枠成績
1~4枠(2,1,1,3)
5~8枠(4,0,1,0)
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