競馬マイノリティ

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3強拮抗

スワンステークス

京都競馬場改修工事に伴って今年は阪神内回り芝1400mでの施行。
阪神競馬場は年末まで続くロングラン開催、今週も引き続きAコースでレースが行われる。
今開催前まで近1年の傾向から馬場内側の状態がよく内有利との予想に反してフラットな馬場状態、下級条件では内をロスなく立ち回るメリットがあるものの上級条件の体力が完成された馬にとっては馬場の外目からの差しが決まりやすい。
阪神芝1200~1400m戦はコーナーの形状とゴール前の急坂の関係から内枠が有利になりやすいコースだが、先週までに行われた3つの重賞レースの傾向からも外枠や差し馬に妙味があると見る。

京都大賞典
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秋華賞
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菊花賞
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アルテミスステークス

今週からBコース替わりとなる東京競馬場、昨年と比較して馬場内側の痛みも少なく馬場状態は良好。
週末の天候は台風の影響もなさそうで先週同様に速い上がりが求められる馬場状態が想定される。
33秒台の上がりを使って好走した経験がある馬を狙いたい。Bコース替わり初日ではあるが枠的にはやはり中~外を優位と見る。
レース傾向としては過去9年で関西馬が6勝を挙げる。関東馬との出走比率からも大きな傾向であり注目したい。

関東馬(3,6,3,78)
関西馬(6,3,6,34)

天皇賞(秋)

週末は台風の影響も懸念されたが、その心配もなくなり速い上がりが求められる馬場で正真正銘の力比べとなりそうだ。
さて注目の3強だが、まずクラシック3冠馬コントレイル前走は高速決着に強い長所が活かせない前が残るタフな道悪競馬ながらも後方から3着へ潜り込んだ。
今回は前走以上のパフォーマンスに期待が持てるが、この馬自身は2歳時に東京1800mの2歳レコード1.44.5を記録。ダノンキングリー毎日王冠で記録したタイム1.44.4から0.1秒差と古馬顔負けのスピードを披露していた早熟性が高い馬で更なる成長が見込めるかは疑問に感じる。

成長という意味では世代レベルも高くほぼクラシック2冠馬とも言える3歳馬エフフォーリアは楽しみだ。
前走はダービーにおいて最高の1枠ではあったが展開的には3コーナーで複数頭が捲ろうとする大きな動きがあり、直線で外から追い込む馬に有利な流れを早めに抜け出して内から外へ進路を求めながらハナ差2着は高いパフォーマンスと言わざるを得ない。

グランアレグリア大阪杯での結果に加えて喉鳴り手術明けで少々嫌われそうではある。
3走前は前述のコントレイル同様にこの馬のスピードが活かせない馬場状態、関西への輸送に加えて初めて経験する距離と今回想定される条件と比較すれば減点材料も少ない。この馬の能力を考えれば充分に巻き返しは可能であろう。
距離の部分に関しても母父Tapitの名を見ればその不安は杞憂に過ぎない。Tapit系は米国クラシック3冠目ベルモントステークスの名血。
アメリカ特有のスピードを持続し続けるダートの2400mという長距離戦において滅法強く、近10年で5勝を挙げるスタミナも兼ね備えた血統だ。
来年2月で定年となる藤沢和雄調教師も天皇賞(秋)歴代2位6勝の名伯楽。馬の一生を何よりも優先する先生が何の勝算もなく再度2000mへ挑んで来るとは考えづらい。