競馬マイノリティ

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京都新聞杯/ケンタッキーダービー/新潟大賞典/NHKマイルC

京都新聞杯

京都競馬場改修工事に伴い昨年に引き続き中京芝2200mでの施行となる。
開幕週となる中京芝コースはAコース替わり、前開催は芝を張替えた影響もあり金鯱賞でレコードが更新されたように雨の影響を受けなければ速い時計や上がりが記録される軽い路盤が想定される。
昨年末からの中京芝コース全体の傾向として内枠馬が有利になりやすい傾向が見られ、当コースにおいても比較的内枠が有利になりやすく7,8枠馬は特に勝ちきれていない状況。


通常は重賞レースが行われないコースだが、京都代替開催のため5度行われた同コース重賞の傾向としては道中後方で構えていた差し馬の台頭が目立った。





特に勝ち馬5頭中4頭は前走で芝2400m以上の長距離レース出走馬だったことからも緩やかな道中ペースを経験していることで位置取りが自然と後方となり、必然的に差し馬のポジションで競馬をすることができるのが好走に直結しているものだと推測する。


ケンタッキーダービー

アメリカクラシック1冠目となる「スポーツの世界で最も偉大な2分間」ケンタッキーダービー
今年は現役調教師で最多6勝を誇り、2頭のクラシック3冠馬を手掛けた名伯楽ボブ・バファート厩舎が出走停止処分中のため不在となる。
当レースは直近5年で3着内好走馬15頭中5頭が二桁人気馬であるように特に荒れるレース。
2017年13人気2着ルッキンアットリー,15人気3着バトルオブミッドウェーはどちらも父がスマートストライク系、2019年14人気ながら勝利したカントリーハウスも父がスマートストライク系である。
2015年勝ち馬でクラシック3冠馬となったアメリカンファラオは父が1990年勝ち馬アンブライドルドから繋がるエンパイアメーカー系、2017年勝ち馬オールウェイズドリーミングも父がエンパイアメーカー系、昨年8人気2着入線ながら後に勝ち馬が失格処分となり繰り上がり優勝馬となったマンダルーンも母父にエンパイアメーカーの血を引いていたようにどちらの系統も当レースに向いた系統と言える。

またダートが主流であるアメリカの競馬場は日本と競馬場とは逆に馬場内側に芝コース、外側にダートコースがあるためコーナーが緩やかで回りやすい。
競馬のスタイルも折り合いをつける日本と異なりスタートから速いラップを刻み道中でバテた馬から脱落していくサバイバルレースであることから内枠が不利にならないのが特徴だ。
日本の芝レースのような速いラップが刻まれることから近年の日本ダービーにおいても日本の主流血統にアメリカのクラシック血統と配合された馬の活躍が目立つように、日本ダービーで実績を残した血統が当レースに向く可能性もあり得ない話ではない。
特に不良馬場で行われた2011年日本ダービーを制したクラシック3冠馬オルフェーヴルの産駒マルシュロレーヌアメリカダートG1を勝利したことは記憶に新しい。
今年出走を予定しているクラウンプライドも不良馬場で行われた2009年日本ダービー2着馬リーチザクラウンの産駒。
リーチザクラウンの3代母シックスクラウンズはその名の通りアメリ3冠馬で配合された超良血馬で近親にエクリプス賞最優秀2歳牡馬に輝いたチーフズクラウンがいることからも近年アメリカクラシックに挑戦した日本調教馬の中では最も優れた適正を持っていると言っても過言ではない。注目してみたい1頭である。

新潟大賞典

開幕週を迎える新潟競馬場で行われるハンデ重賞、Bコースでの施行となる。
新潟芝コースはJRAで唯一の年間オール野芝で開催が行われ、日本一長い直線距離を誇る外回りコースも有する競馬場だが、この時期は芝の生育途上にあるため芝丈が不揃いな部分が多い。
前年に使い込まれた芝の傷みも残りやすいこともあり、当レースはコースロスが少ない内枠馬が比較的有利になりやすい傾向が見られる。

また近10年のレース傾向として5頭以上産駒が出走した種牡馬成績ではディープインパクトキングカメハメハが好成績を収めるように日本の主流血統の適正が求められやすい。

特徴的なのは6歳以上の高齢馬が4勝を挙げているようにステイゴールド系やハーツクライ系のようなキャリアを積んで成長が見込めるタイプの馬やディープ系やキングマンボ系のようなクラシック向きの血統でありながら怪我や体質の問題などで大事に使われてきたキャリアの少ないタイプの高齢馬も同様に注目してみたい。

NHKマイルカップ

今開催の東京芝コースは雨の影響受けたことにより馬場内側の傷みが進行するも、路盤の状態が良いため33秒台の上がりが記録されたように上位人気馬が実力を発揮しやすい馬場コンディション。
全体の傾向としても3着内好走馬の約45%を1~5人気が占めており、比較的外枠馬が有利になりやすい傾向も見られた。


ワンターンコースとなる芝1400~1600mにおいては特にその傾向は強まり、その内フルゲートで行われた4レースでは1~4枠から勝ち馬が出ていないことからも注目しておきたい傾向と言える。

当レースの近10年の傾向としては前走で1800m以上のマイルよりも長い距離を経験していた馬の成績が優秀。
このローテーションで出走してくる馬自体も少ないが、8人気以下からも4頭の激走馬が出ている注意しておきたいパターンである。