競馬マイノリティ

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葵S/東京優駿(日本ダービー)/目黒記念

葵ステークス

京都競馬場改修工事に伴って昨年に引き続き中京芝1200mでの施行。今週も引き続きAコースを使用してレースが行われる。
今開催の中京芝コースは開幕週に重賞レースでレコードタイムが計測されたように速い時計,上がりが記録される極めて良好な路盤状態。
先週,先々週と雨の影響受けた馬場でレースが行われたものの、芝1200m戦では33秒台の上がりが記録されたように路盤の状態が良いことで比較的軽めな馬場コンディションの中でのレースとなった。

今週もレース前日に雨予報があるものの、レース当日は好天により30℃近い気温が見込まれ発走時刻までに大幅な馬場回復が予想される。
今開催これまでに行われた5レースの傾向から雨の影響が少ない馬場では、4コーナーを3番手以内で通過した先行馬や内枠馬が恵まれやすい。
雨の影響が強く残る馬場だと4コーナーを10番手以下で通過した差し馬や外枠馬が優位な傾向が見られた。




重賞昇格後近4年のレース傾向としては、3歳世代限定唯一のスプリント重賞であり、3歳限定オープン(マーガレットS)を含めても僅か2レースしか番組が存在しないため前走で芝1200mOPクラス経験馬が好成績を収めており、マイル重賞へ出走するも適正が向かなかった馬が転戦してくるパターンも期待値が高いローテーション。

また世代限定でのスプリント重賞のためか斤量の恩恵も大きく、牝馬が特に好成績を収めている点も注目しておきたい。

東京優駿(日本ダービー)

今開催の東京芝コースは悪天候により雨の影響を受けた馬場でレースが行われることも少なくなかったが、先週も33秒台前半の上がりがコンスタントに記録されているように極めて良好な路盤を維持。今週からCコースへ替わりレースが行われる。

これまでに行われた芝レース全体の傾向として比較的外枠が優勢、直線では傷みが進行した内ラチ沿いを避けて状態の良い馬場外側へと進路を求めやすいことのメリットが大きいためだと推測する。

特に今開催の3歳限定戦においてはこの傾向は顕著に表れており、その内フルゲートで行われた全8レースでは5~8枠で7勝を挙げるように明らかな傾向が見られている。


フルゲートで行われた3歳G1も同様に8枠の差し馬が勝利しており、人気薄の差し馬や外枠馬が上位入線を果たした。
対照的に上位人気の先行馬や内枠馬がパフォーマンスを落としているように内枠有利の印象が強い当レースとは真逆の傾向を示している点には注意をしておきたい。

当レース近10年の傾向としては、前走で皐月賞へ出走していた馬が3着内好走馬の2/3を占めており、皐月賞を経由してダービーを勝利した馬はいずれも前走5人気以内に支持されており凡走馬の巻き返しも期待できるほど優秀な成績を収めている点は見逃せない。


血統的にはダービーをレコードタイムで制覇したディープインパクト,キングカメハメハの2大主流血統の産駒で9勝を挙げる。
近年はダービー向きの配合や育成ノウハウが確立されたことで主流血統×芝・ダート短距離適正高い血統や東京芝2400m実績のある母との配合馬から多くの活躍馬が輩出されている。

また前述の馬場傾向を考慮しないのであれば内枠が恵まれやすいレース、例年通りの傾向に収まるのであれば7,8枠馬の苦戦は必至。

目黒記念

春と秋に年2回だけ行われている東京芝2500mで行われているハンデG2。
近10年の当レース傾向としては、秋に行われるアルゼンチン共和国杯では5~8枠で7勝を挙げるように比較的外枠馬が優勢だが、ダービー週に行われる目黒記念ではCコース替わりの恩恵を強く受けるためか3着内好走馬のほぼ半数を1~3枠が占める内枠馬優勢の傾向が見られる。

距離としてはダービーコースと僅か100mしか変わらないものの、ホームストレッチ坂の途中からのスタートになるため道中ペースが落ち着きやすくゴールまでに坂を2度上るコースレイアウトになるため3000m以上の長距離適性が求められやすく、スタミナ自慢のステイヤータイプの馬の活躍も目立つのが当レースの特徴だ。

独特な適正を求められるレースなこともあり過去に東京芝2500m好走実績馬やバックストレッチ途中からスタートして当レース同様に坂を2度上るコースレイアウトのダイヤモンドS実績馬のリピート率が高いため注意しておきたい。

その他の傾向としては、ハンデ重賞ながら重い斤量を課せられた馬の期待値が高く、関西馬が3着内好走馬のおよそ2/3を占める。
またダービーとは対照的にディープインパクト産駒が勝ちあぐねているなどの点も注目しておきたい傾向だ。